ヒトオビチビカミキリ / Sybra unifasciata Fujimura, 1956

ヒトオビチビカミキリは、日本に分布するカミキリムシ科シラホシサビカミキリ族の一種です。自然度の高い広葉樹林の伐採木や倒木に生息し、それらの周辺で見つかりますが、 野外ではあまり見られません。キボシチビカミキリやシロオビチビカミキリと外見がよく似ています。

ヒトオビチビカミキリ、自然写真、生態
ヒトオビチビカミキリ、自然写真、生態 見つけ辛い
2022年7月 山梨県北都留郡 野外で見つけるのはかなり難しいです。

基本情報

体長7.7~13.8㎜
分布北海道、本州、隠岐、四国、九州
食草・寄生植物マンサクなど各種広葉樹、モミ(マツ科)
成虫出現期7~9月

観察と撮影後記

ヒトオビチビカミキリは、キボシチビカミキリシロオビチビカミキリと外見が似ておりますが、珍しい部類に入ります。野外でのルッキングで見つけるの写真でみる通り、かなり難しく、なにかの拍子に小枝などを見ていて違和感を感じ、そこに本種を見いだすような感じです。

本記事では図鑑の記述に加え、採集地や個体の雰囲気を総合して判断しておりますが、あくまで参考程度にご覧ください。もし明らかな誤りにお気づきでしたら、お手数ですが[こちらのメール]までご連絡いただけますと幸いです。ご協力に感謝いたします。

学名について

ヒトオビチビカミキリ / Sybra unifasciata Fujimura, 1956

1.属名: Sybra (シブラ)

Francis Polkinghorne Pascoe (1865) によって命名されました。語源については明確な記録が残されていませんが、東南アジアからオセアニアにかけて非常に多くの種を含む大きな属です。

亜属名: Sybra (シブラ) 属名と同じ(指名亜属)。

2.種小名: unifasciata (ウニファスキアータ)

ラテン語の「unus(1つの)」と「fascia(帯、縞)」を組み合わせた形容詞です。上翅にある1本の明瞭な横帯という本種の形態的特徴を直接的に表しています。なお、本種は日本(本州・四国・九州など)に分布するものが指名亜種とされています。

3.命名者と年号: Fujimura, 1956

命名者: 藤村 俊彦 (Toshihiko Fujimura)。フトカミキリ亜科を中心に、日本産カミキリムシの新種記載や分類学的検討を多数行いました。今回対象としたヒトオビチビカミキリ(1956年記載)もその一つ。後年には海外のカミキリムシ相にも目を向け、2000年代に入ってからもスリランカ産カミキリムシのチェックリスト作成(牧原寛氏らとの共同研究、2008年発表)に携わるなど、長きにわたり第一線で活躍。

記載文献: “Notes on the Cerambycidae from Japan (2).” Kontyû, Tokyo, 24 (1): 2–7. (1956)

和名の由来

「ヒトオビ(一帯)」は種小名と同じく上翅の1本の横帯を、「チビ」は小型であることを、「カミキリ」はカミキリムシを意味します。外見的特徴を端的に捉えた名称です。個人的には類似の和名(ヒトオビアラゲカミキリ)と比較して、それほど大きな特徴とは思えません。

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