ヒナルリハナカミキリ / Dinoptera minuta (Gebler, 1832)

ヒナルリハナカミキリは、日本に分布するカミキリムシ科ハイイロハナカミキリ族の一種です。翅に鮮やかな藍青色の金属光沢を持つことが特徴とされています。春先に山地のカエデ類やウワミズザクラなどの花に集まる姿が見られます。もっとも普通種です。

ヒナルリハナカミキリ、Dinoptera minuta、自然写真1
2017年5月 山梨県北都留郡
ヒナルリハナカミキリ、Dinoptera minuta、自然写真2
2022年5月 山梨県北都留郡

基本情報

体長5~8㎜
分布本州、佐渡、隠岐、四国、九州、対馬、五島列島(中通島)
食草・寄生植物等各種広葉樹
成虫出現期3~7月

観察と撮影後記

ヒナルリハナカミキリは、体は黒色で上翅は金属光沢のある青藍色、青緑色、紫銅色など変化が多い。春から初夏にかけて活動し、落葉広葉樹林内の訪花植物で見られることが一般的です。幼虫はミズナラやクリといった広葉樹の枯死材を餌資源として利用します。個人的には紫銅色が好きです。

学名について

ヒナルリハナカミキリ / Dinoptera minuta (Gebler, 1832)

1.属名: Dinoptera (ディノプテラ)

ギリシャ語の「dinos(δῖνος:回転、渦、あるいは丸い)」と「pteron(πτερόν:翼、翅)」の合成語に由来すると考えられています。これは本属の翅の形状や、飛翔に関連する形態的特徴を指していると解釈されます。

本種は Dinoptera 属の亜属 Dinoptera に分類される指名亜属です。

2.種小名: minuta (ミヌータ)

ラテン語で「小さい」「微小な(minute)」を意味する形容詞です。本種がハナカミキリ類の中でも比較的小型の種であることに由来します。なお、本種は日本に分布するものが基亜種(指名亜種)とされています。

3.命名者と年号: (Gebler, 1832)

命名者:Friedrich August von Gebler(フリードリヒ・アウグスト・フォン・ゲブラー)。19世紀のドイツ出身の医師・博物学者で、ロシアのアルタイ地方の昆虫相を深く研究しました。記載文献: “Notice sur les Coléoptères qui se trouvent dans le district des mines d’Altaï.” Mémoires de la Société Impériale des Naturalistes de Moscou, 8: 37–78. (1832)

和名の由来

「ヒナ(雛=小さい)」、「ルリ(瑠璃=翅の青い光沢)」、「ハナカミキリ(花に集まるカミキリムシ)」に由来します。小型で美しい瑠璃色の翅を持つハナカミキリであることを的確に表した名称です。 

ところで、下の写真にはピックニセハムシハナカミキリも一緒です。

ヒナルリハナカミキリ、Dinoptera minuta、自然写真3
2018年5月 山梨県北都留郡
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