ヒメナガサビカミキリは、日本に分布するカミキリムシ科サビカミキリ族の一種です。小型で細長い体躯と、鞘翅にある小さな毛束が特徴とされています。クリやコナラなどの広葉樹の枯れ枝によく見られます。


| 体長 | 5.5~8.5㎜ |
| 分布 | 本州、四国、九州、隠岐、対馬 |
| 食草・寄生植物等 | 各種広葉樹 |
| 成虫出現期 | 5~7月 |
観察と撮影後記
ヒメナガサビカミキリは、フトカミキリ亜科サビカミキリ族に分類される小型のカミキリムシです。成虫はエノキ、ケヤキ、クリ、クワなどの少し乾燥した枯れ枝で見られ、樹皮を後食します。ちなみに撮影環境は蚊柱が立つよう藪である事を申し添えます。
学名について
ヒメナガサビカミキリ / Pterolophia (Pterolophia) leiopodina (Bates, 1873)
1.属名: Pterolophia (プテロロフィア)
ギリシャ語の「pteron(πτερόν:翼・羽)」と「lophos(λόφος:冠毛・房)」の合成語です。本属の多くの種において、鞘翅に毛束(タフト)状の隆起が見られるという形態的特徴に由来します。
2.亜属名: Pterolophia (プテロロフィア)
属名と同一であり、本種がナガサビカミキリ属の模式的な特徴を持つ基亜属に分類されていることを示します。
3.種小名: leiopodina (レイオポディナ)
ギリシャ語の「leios(λεῖος:滑らかな)」と「pous(πούς:足)」の合成語、あるいはカミキリムシ科の別属である Leiopus 属に姿が似ていることを意味します。本種の命名者であるH. W. Batesは、1873年の原記載(p.196)において「This species has much the appearance of a Leiopus.(本種は Leiopus 属の外観に酷似している)」と記述しています。種小名はこの モモブトカミキリ属(Leiopus) に、接尾辞の -ina(〜に似たもの)を付加したものです。
4.命名者と年号: (Bates, 1873)
命名者:Henry Walter Bates(ヘンリー・ウォルター・ベイツ)。19世紀イギリスの博物学者です。記載文献: “On the Longicorn Coleoptera of Japan.” The Annals and Magazine of Natural History, Series 4, Volume 12: 148–156, 193–201, 308–318, 380–390. (1873)
和名の由来
「ヒメ(小型の)」「ナガ(細長い)」「サビ(サビカミキリ属の)」という形態的特徴を示す語の組み合わせによる名称です。
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