ヒゲナガカミキリは、日本に分布するカミキリムシ科ヒゲナガカミキリ族の一種です。日本産の同属内では最大種であり、オスに見られる極端に長い触角が特徴とされています。モミやツガなどの針葉樹林によく見られます。

基本情報
| 体長 | 26~49㎜ |
| 分布 | 北海道、本州、四国、九州(山地) |
| 食草・寄生植物等 | モミ属、トウヒ属、ツガ属、マツ属、カラマツなど |
| 成虫出現期 | 6~9月 |
観察と撮影後記
日本産ヒゲナガカミキリ属の最大種である本種は、山地帯の針葉樹林を代表するカミキリムシです。1990年頃に知床半島で確認して以来、長らく接点がありませんでしたが、このたび東京都の高尾山にて撮影することができました。30年以上前に知床半島で見て、その後の接点はありませんでしたが、高尾山で撮影できました。ギャラリーに囲まれ、数枚しか撮れませんでしたが、良かったです。
学名について
ヒゲナガカミキリ / Monochamus grandis Waterhouse, 1881
1.属名: Monochamus (モノカムス)
ギリシャ語の「monos(μόνος:単一の、一つの)」と「chamos(χάμος:環、連結、あるいは手綱)」の合成語とされています。触角の第1節(柄節)の形態的特徴や、節の連結構造に由来すると考えられています。
2.亜属名: Monochamus (モノカムス)
本種はヒゲナガカミキリ属の指名亜属に分類されます。属の模式的な特徴を保持するグループであることを示しています。
3.種小名: grandis (グランディス)
ラテン語で「大きな」「壮大な」「偉大な」を意味する形容詞です。日本産の属内において、他種を圧倒する体長と長い触角を持つという、本種の形態的特徴が反映されています。
4.命名者と年号: Waterhouse, 1881
命名者は Charles Owen Waterhouse(チャールズ・オーウェン・ウォーターハウス)。イギリスの大英博物館(自然史)に勤務した昆虫学者です。記載文献: “Descriptions of new Longicorn Coleoptera from India, Japan, and Natal.” The Annals and Magazine of Natural History, (5) 7: 457–461. (1881) [本種の記載は458頁]
和名の由来
「ヒゲ(触角)」が極めて「長い」ことに由来します。古くからその特異な外見から注目されており、標準和名として定着しています。
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