ヒゲジロハナカミキリは、日本に分布するカミキリムシ科ハナカミキリ族の一種です。触角の第9・10節が白色。上翅の先端に小さな棘があるのが特徴とされています。初夏の山地などで、クリやノリウツギの花によく見られます。


基本情報
| 体長 | 10.6 ~15.3㎜ |
| 分布 | 本州、宮島(広島県)九州 |
| 食草・寄生植物等 | クロキ、ホオノキ、ズミ |
| 成虫出現期 | 6~8月 |
観察と撮影後記
ヒゲジロハナカミキリは、日本に分布するカミキリムシ科ハナカミキリ族の一種で、日本固有のヒゲシロハナカミキリ属一種。触角の一部(第9〜10節)が白くなるが、本州や九州など地域により変化が見られます。上翅の翅端外角は鋭く尖り、本種を特定する鍵となります。初夏、低地から山地の広葉樹林において、ノリウツギ、リョウブ、ゴトウヅルなどのを訪れる姿が観察されます。
学名について
1. 属名: Japanostrangalia (ジャパノストランガリア)
地名の「Japan(日本)」と、ハナカミキリ亜科の近縁属である「Strangalia(ストランガリア)」を組み合わせた合成語です。Strangaliaはギリシャ語の「strangalos(στραγγαλός:ねじれた、細い、絞られた)」に由来し、本属を含むグループの細長い体型を指しています。中根猛彦と大林一夫によって1957年に提唱されました。
2. 種小名: dentatipennis (デンタティペンニス)
ラテン語の「dentatus(歯のある、棘のある)」と「pennis(羽、翅)」の合成語です。これは、本種の上翅末端の外角が鋭く突き出し、小さな歯(棘)状になっている形態的特徴を指しています。なお、本種は日本に分布するものが基亜種(指名亜種)とされています。
3. 命名者と年号: (Pic, 1901)
命名者: Maurice Pic(モーリス・ピック)。20世紀前半に活躍したフランスの昆虫学者で、生涯に数万種もの甲虫を記載したことで知られます。記載文献: “Notes synonymiques et descriptions.” L’Échange, Revue Linnéenne, 17 (195): 25–27. (1901) ※当初は Leptura 属として記載されました。
和名の由来
触角(ヒゲ)の中ほどが白いことに由来します。多くのハナカミキリが黒や褐色の触角を持つのに対し、本種は第9節から第10節が乳白色になるため、野外での識別点として非常に明瞭です。
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