ハイイロツツクビカミキリ / Cylindilla grisescens Bates,1884ハイイロツツクビカミキリ

ハイイロツツクビカミキリは、日本に分布するカミキリムシ科アラゲカミキリ族の一種です。円筒形の細長い体と、全身を覆う灰褐色の微毛が特徴とされています。広葉樹の枯れ枝や、夜間の灯火などによく見られます。

ハイイロツツクビカミキリ、自然写真1
ハイイロツツクビカミキリ、自然写真2
2019年8月 山梨県北都留郡 
熊鈴を鳴らしております。

基本情報

体長5~7mm
分布北海道、本州、四国、九州;千島列島、樺太
食草・寄生植物等サワグルミ、クマシデ、アケビ
成虫出現期4~10月

観察と撮影後記

ハイイロツツクビカミキリは、日本各地に広く分布するシロオビカミキリ族の昆虫です。体長5〜10mm弱と小型で、円筒形の細長い体躯が特徴的です。広葉樹の枯死枝をホストとし、サワグルミなどの樹種に依存して生活しています。夜間活動性のため、日中は枯れ枝に静止している姿が観察されます。枯れ枝での擬態の様子は、見逃すと、改めて探す必要が生じるほど見事です。渋い配色ながら、美しいカミキリムシです。

学名について

ハイイロツツクビカミキリ / Cylindilla grisescens Bates,1884

1.属名: Cylindilla (シリンディラ)

ギリシャ語の「kylindros(κύλινδρος:円筒、ローラー)」に、ラテン語の指小辞「-illa」を付加した造語と考えられます。本属の種が極めて細長く、円筒形の体型をしていることに由来します。

2.種小名: grisescens (グリセスケンス)

ラテン語で「灰色がかった」「灰色になりつつある」を意味する形容詞です。本種の体表を覆う微毛が灰褐色(ハイイロ)を呈することに基づいています。なお、本種は日本に分布するものが指名亜種とされています。

3.命名者と年号: (Bates, 1884)

命名者: Henry Walter Bates(ヘンリー・ウォルター・ベイツ)。19世紀のイギリスの博物学者であり、擬態の研究やアマゾン探検で知られます。記載文献: “Longicorn Beetles of Japan.” Journal of the Linnean Society of London, Zoology, 18: 205–262. (1884)

和名の由来

「ハイイロ(灰色)」は体表を覆う微毛の色を指し、「ツツクビ(筒首)」は前胸および体型が細長い円筒形であることに由来します。

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