イッシキキモンカミキリ/ Glenea centroguttata Fairmaire,1897

イッシキキモンカミキリは、日本に分布するカミキリムシ科ハナカミキリ亜科トホシカミキリ族の一種。鮮やかな黄色い紋様が特徴的な美しいカミキリムシ。夏に出現し、クワやヌルデの葉裏で葉脈を後食する姿が見られます。

イッシキキモンカミキリ 葉上 自然 写真
2017年8月 神奈川県相模原市緑区

基本情報

スクロールできます
体長11~16㎜
分布本州(東京都以西)、四国、九州、
食草・寄生植物等幼虫:主にヌルデの衰弱木や立ち枯れ
成虫:ヌルデ、ヤマグアの葉を後食
成虫出現期7~8月

観察と撮影後記

かつては珍品とされていましたが、『月刊むし』2007年10月号で奥多摩産が紹介されて以降、産地情報が共有され、観察の機会が広がりました。本種はヤマグワの葉を後食するため、探索はまず食樹を探し、食痕のある葉を丁寧に確認することから始まります。目線よりかなり高い位置にある葉を確認するのは鮮やかな体色とは対照的に発見は容易ではありません。

学名について

1.属名 Glenea(グレネア)

19世紀にフランスの昆虫学者によって設けられた属名で、明確な語源は記録されていません。古典語に直接由来する語ではなく、響きを重視して創作されたラテン語化名と考えられています。本属は細身で長い触角をもち、鮮やかな体色や斑紋を備える種が多いことで知られます。

2.種小名 centroguttata

ラテン語由来で、centro-(中央の)+ guttata(斑点のある)から成ります。
「中央に斑点をもつ」という意味で、鞘翅中央部の特徴的な斑紋に基づく命名と解されます。

3.命名者 Fairmaire, 1897

Léon Fairmaire(1820–1906)はフランスの著名な甲虫学者で、世界各地の昆虫を多数記載しました。本種は1897年に正式に記載されています。

なお、和名「イッシキ」は、日本の昆虫学者・一色周知博士(チョウ目やシリアゲムシ目の昆虫分類学を専門とし、日本や台湾、海南島産のトリバガ科標本などの調査研究を行う。『原色日本蛾類幼虫図鑑』などの出版物があります。)。

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