クロサワヒメコバネカミキリは、日本に分布するカミキリムシ科ヒゲナガコバネカミキリ族に属する一種です。小型で、上翅が短く腹端が露出する体形を有する点が形態的特徴とされています。山地性の森林環境に生息し、局所的に確認されています。


基本情報
| 体長 | 8.0~11.8㎜ |
| 分布 | 本州(福島県以南)、四国、九州 |
| 食草・寄生植物等 | クマノミズキ、タブノキ |
| 成虫出現期 | 6~7月 |
観察と撮影後記
分布・記録ともに限られる種とされており、野外で遭遇する機会は多くありません。そのような種が自然条件下で写真とビデオが撮影できたことは、ラッキーでした。クリの枯れ枝です。
学名について
クロサワヒメコバネカミキリ / Epania septemtrionalis Hayashi,1950
1. 属名:Epania (エパニア)
語源: ギリシャ語の「epanos」(稀な、少ない、不十分な)に由来するとされています。本属の特徴である、極端に短い上翅(鞘翅)の不完全な様子、あるいは個体数の少なさを指していると考えられます。
2. 種小名:septemtrionalis (セプテムトリオナリス)
septemtrionalis はラテン語由来で、“septentrionalis” に関連する語形であり、「北方の」「北の」を意味します。
したがって種小名は「北方性の」という意味を持つ語です。
3. 命名者と年号 Hayashi,1950
命名者: Hayashi (林 匡夫) 年号: 1950年 記載文献: Entomological Review of Japan (日本甲虫学報) 第5巻 第1号にて記載。
和名の由来
「クロサワ」は、著名な昆虫学者である黒澤良彦(くろさわ よしひこ)博士に献名されたものです。「ヒメコバネ」は、本属が小型(ヒメ)で、かつ翅が短い(小翅)ことに由来します。

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