ガロアケシカミキリは、日本に分布するカミキリムシ科フトカミキリ亜科モモブトカミキリ族の一種です。上翅(鞘翅)の表面が非常に鋭く太い剛毛で覆われており、小型種ながらも独特の質感とシルエットを持つ点が大きな特徴です。各種広葉樹の枯れ枝を好み、平地から山地の林縁部や河岸林などに広く生息しますが、その小ささと保護色から目視で見つけるのはかなりの手間暇を要します。


基本情報
| 体長 | 3.3~6.8㎜ |
| 分布 | 北海道、本州、飛島、佐渡、隠岐、四国、九州、対馬、五島列島(中通島) |
| 食草・寄生植物等 | 各種広葉樹 |
| 成虫出現期 | 5~8月 |
観察と撮影後記
本種は体長数ミリという極小のサイズと、樹皮に同化する色彩のため、実際に野外でその姿を捉えるのは容易ではありません。私自身、普通種にもかかわらず、かなりの手間暇がかかりました。ケシカミキリの仲間を観察していると、特定の角度で静止し、じっと佇む様子が散見されますが触覚を動かす様子はクモにもでも擬態しているのか・・と思ってしまいます。
学名について
ガロアケシカミキリ/ Exocentrus galloisi Matsushita,1933
1.属名:Exocentrus (エキソケントルス)
ギリシャ語の「exo(外側の)」と「kentron(刺、棘)」に由来します。これは、前胸の側面に突き出した鋭い刺(側棘)という、本属の形態的特徴を指しています。
2.種小名:galloisi (ガロアイ)
フランスの外交官であり、日本の昆虫研究に多大な貢献をした昆虫収集家、エドメ・ガロア(Edme Gallois)氏への献名です。
3.命名者と年号:Matsushita, 1933
日本のカミキリムシ学者、松下眞幸博士によって1933年に記載されました。
【記載文献】Matsushita, M. (1933). “Beitrag zur Kenntnis der Cerambyciden des japanischen Reichs”. Journal of the Faculty of Agriculture, Hokkaido Imperial University, 34(2): 157–445.
和名の由来
「ガロア」は種小名と同じくエドメ・ガロア氏の名にちなみます。「ケシ」は植物のケシの種子(ケシ粒)のように非常に小さいことを意味し、ケシカミキリ族の小型な体格を象徴しています。
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