クリチビカミキリは、日本に分布するカミキリムシ科フトカミキリ亜科 シラホシサビカミキリ族アヤモンチビカミキリ属する一種です。小型で細身の体形を有し、同属他種と外部形態が類似するため、同定には斑紋や体毛、触角などの詳細な観察が必要とされています。広葉樹林を主体とする森林環境に生息しますが、生態に関する詳細な知見は多くありません。

基本情報
| 体長 | 3.5~5.4㎜ |
| 分布 | 北海道、本州、四国、九州 |
| 食草・寄生植物等 | クリ、コナラ、ミズナラ(ブナ科) |
| 成虫出現期 | 5~9月 |
観察と撮影後記
キリシマチビカミキリ北海道本州亜種 / Sybra sakamotoi kuri Ohbayashi & Hayashiとして扱われていましたが、その後の分類整理により独立種として扱われています。
野外では小型であり、樹幹や枯枝上で静止している個体は背景に紛れやすく、発見は容易ではありません。体表の質感や微細な斑紋は、接写によって初めて確認できることが多く、撮影時には慎重なアプローチが必要です。
本種に関する生態的記録は限られており、出現期や寄主植物などの詳細については、今後の蓄積が待たれます。
学名について
クリチビカミキリ / Sybra kuri Ohbayashi & Hayashi, 1962
1.属名:Sybra (シブラ)
語源:本属を記載したPascoe(1865)による造語、あるいは既存の名称からの転用と考えられますが、明確なギリシャ語・ラテン語の語源的意味(記述的な意味)については学術文献において詳述されておらず、不明です。
2. 種小名:kuri (クリ)
語源:日本語の「クリ(栗)」に由来します。本種のホロタイプ(正標本)がクリの枯れ枝から得られたこと、あるいはクリを主要な寄主植物とすることに因みます。
3. 命名者と年号 Ohbayashi & Hayashi, 1962
本種は1962年に、日本のカミキリムシ研究における権威である大林一夫氏と林匡夫氏の両名によって新種として記載されました。 当時は「キリシマチビカミキリの亜種」として記載されました。その後、1984年に発行された『日本産カミキリムシ検索図説』(草間慶一・亀澤宏 編著)において、それまでの「キリシマチビカミキリの亜種」という位置づけから、独立した一種として整理されました。が、その後の分類学的検討を経て、現在は独立種 Sybra kuri とされています。
和名の由来
本種の主要な寄主植物(ホスト)が「クリ(栗)」であること、および体長が極めて小さいことに由来します。
カミキリムシ科 フトカミキリ亜科 シラホシサビカミキリ族アヤモンチビカミキリ属
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