ニイジマチビカミキリは、日本に分布するカミキリムシ科サビカミキリ族の一種です。3.5〜5.5mmと非常に小型ながら、上翅にある2本の白い帯模様が特徴とされています。広葉樹の枯れ枝や伐採枝、シイタケのほだ木などによく見られます。

| 体長 | 3.5~5㎜ |
| 分布 | 北海道、本州、四国、九州 |
| 食草・寄生植物等 | クリ、エノキ、クワ、フジなどの広葉樹 |
| 成虫出現期 | 5~8月 |
観察と撮影後記
ニイジマチビカミキリは、非常に小型な種です。本種は2亜種に分類され、日本本土に分布する指名亜種のほかに、長崎県対馬には「ツシマニイジマチビカミキリ」が分布しています。体長数ミリという極小サイズのため、野外で意図的に探し出すのは容易ではなく、撮影においても、狙って見つけるというよりは、別の対象を追っている際などに、たまたまカメラの視界に収まっていたというケースが多い種類です。
学名について
ニイジマチビカミキリ / Egesina (Niijimaia) bifasciana bifasciana Matsushita, 1933
1. 属名および亜属名
属名:Egesina (エゲシナ)
Francis Polkinghorne Pascoe (1864) によって命名されました。語源については諸説ありますが、カミキリムシの分類において多く用いられた造語的側面が強い名称です。
亜属名:Niijimaia (ニイジマィア)
日本の森林昆虫学の先駆者である新島善直(にいじま よしなお)博士に献名されたものです。かつては独立した属として扱われていましたが、現在はEgesina属の亜属として位置付けられています。
2. 種小名・亜種名 : bifasciana (ビファスキアナ)
ラテン語の「bi-」(2つの)と「fascia」(帯、バンド)に由来します。上翅にある2本の白い帯模様という、本種の最も顕著な形態的特徴を指しています。
指名亜種である背景
学名が Egesina bifasciana bifasciana と種小名と亜種名が重なっているのは、本種が最初に記載された際の基準となる集団(指名亜種)であることを示しています。後に別亜種(対馬産の E. b. tsushimana など)が確認・記載された際、それらと区別するために、元々記載されていた本土集団に自動的に種小名と同じ亜種名が冠されました。
3. 命名者と年号:(Matsushita, 1933)
命名者は松下真幸(まつした まさき)。20世紀前半に活躍した日本の甲虫学者で、日本産カミキリムシの分類学体系の基礎を築いた一人です。記載文献: “Beitrag zur Kenntnis der Cerambyciden des japanischen Reichs.” Journal of the Faculty of Agriculture, Hokkaido Imperial University, 34(2): 157–445. (1933)
コメント