エゾサビカミキリは、日本に分布するカミキリムシ科フトカミキリ亜科サビカミキリ族の一種です。上翅の白帯が不明瞭で、全体が赤褐色から暗褐色の鱗毛に覆われ、その名の通り「錆(さび)」のような渋い質感を持っています。主に山地帯の広葉樹林に生息し、各種広葉樹の枯れ枝や、伐採されて積み上げられた粗朶(そだ)などで見られます。

基本情報
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| 体長 | 7~11㎜ |
| 分布 | 北海道、本州、四国、九州 |
| 食草・寄生植物等 | 幼虫: シデ類、カエデ類、ミズナラなどの各種広葉樹の枯死材や枯れ枝。 成虫: 寄主植物である広葉樹の皮層。 |
| 成虫出現期 | 5~10月 |
観察と撮影後記
エゾサビカミキリの仲間は、樹皮に擬態する隠蔽色の達人です。低地ではアトジロサビカミキリやクリサビカミキリが一般的ですが、今回この個体に出会ったのは標高1300メートルほどの高地でした。
学名について
属名: Pterolophia
ギリシャ語の “pteron”(翼・羽)と “lophos”(冠毛・隆起)に由来すると考えられます。本属の多くが上翅に瘤(こぶ)状の隆起を持つ特徴を捉えています。
種小名: tsurugiana
地名の「剣山(つるぎさん)」に由来します。タイプ標本が徳島県の剣山で採集されたことに関連しています。
命名者と年号: (Matsushita, 1934)
日本の昆虫学者、松下真幸氏によって1934年に記載されました。
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